「痩せ姫」を読んで
最近読んだ本について
「痩せ姫」
摂食障害(拒食症)についての本。
「痩せている自分が好き。痩せていることに生きている意味を見つけた」
だから、
「摂食障害も一つの生き方として、肯定的に認めて欲しい」
という本だった。
確かに、その意見に反対はしないし、むしろ応援したい気持ちもある。
しかし、
「太るより痩せていた方がいい」
は、
と言っているわりに「痩せている」以外の体型のイレギュラーに対して、一方的な攻撃ではないのか?と思う。
「痩せている」(一般的に見ると、極端に痩せていても、本人の美意識では「もっと痩せたい」になる)を認めて欲しいなら「痩せ」以外の体型も、
「自分は痩せがいいんだけど、好みは、人それぞれ」
ってのを、もっと強く、大きく語って欲しい!と思った。
それから、
「排泄型」(過食嘔吐)は、
「やせたいけど、どうしても食べてしまう!そんな状態の中で見つけた、救世主的な方法」
らしいんだけど、そこまで「痩せる」ことに対して、ストイックに生き方を語るのであれば、食べないで痩せる方を選んで欲しいと思う。
それは、
「食べ物を、吐くために食べることは、間違っている」
としか思えないからだ。
食べないで痩せる(節食型、だったかな?)だと、嚥下障害(飲み込む筋肉の異常低下)で、食べることが、まったく出来なくなってしまう(そのせいで亡くなる方が多いらしい)
しかし、病院で「通院して、状態を医師に定期的に診てもらわなければならない」状態を「生き方の一つとして肯定して!」というなら、そのくらいは、頑張って欲しい!と思ってしまう。
食べ吐き型の摂食障害の方は、もっと心の奥底に、強い苦しみを抱いていて、その事に打ち勝つために「痩せている、理想の自分」を追求すること。心の空き間を過食(ドカ食い)で埋めて、そして「理想の体型」(痩せる)のために「食べた物全部」を吐き出したいのだろうと思う。
でも、そこまでしないとダメなら、それは「生き方」ではなく「精神障害者」だと思う。とても肯定的に見ることはできない。
痩せるって大変なんだなぁ~
と、色々思う本であった。